第1章 事象と確率の練習問題(統計検定準1級)
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統計検定準1級の第1章「事象と確率」の練習問題 9 問です。解答と解説は各問の下を開くと読めます。本文は第1章の参考書にあります。
問1.1 ベイズの定理
ある製品は3つの工場 A,B,C で生産されており,生産量の割合はそれぞれ $45\%$,$35\%$,$20\%$ である.また,各工場の製品の不良率はそれぞれ $2\%$,$3\%$,$6\%$ である.すべての製品の中から無作為に1個を選んだところ不良品であった.この製品が工場 C で生産されたものである確率を求めよ.(小数第3位を四捨五入し,小数第2位まで答えよ)
解答欄ア.イウ
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正解:0.38
結果(不良品だった)から原因(工場 C)の確率を求める+与えられているのは原因 $\to$ 結果の向きの $P(\text{不良}\mid\text{工場})$ $\to$ 全確率の公式で分母を作り,ベイズの定理で向きを逆にします.
事象に名前をつけます.$A,B,C$:各工場の製品である,$D$:不良品である.与えられているのは$$\begin{aligned} &P(A)=0.45,\quad P(B)=0.35,\quad P(C)=0.20,\\ &P(D\mid A)=0.02,\quad P(D\mid B)=0.03,\quad P(D\mid C)=0.06. \end{aligned}$$ まず,分母になる「不良品である確率」を全確率の公式で求めます.$$\begin{aligned} P(D)&=P(D\mid A)P(A)+P(D\mid B)P(B)+P(D\mid C)P(C)\\ &=0.02\times0.45+0.03\times0.35+0.06\times0.20=0.0090+0.0105+0.0120=0.0315. \end{aligned}$$ ベイズの定理より$$P(C\mid D)=\frac{P(D\mid C)P(C)}{P(D)}=\frac{0.0120}{0.0315}=0.38095\cdots.$$ 小数第3位を四捨五入して 0.38.
1万個の製品のうち,A 製 4500 個から不良 90 個,B 製 3500 個から不良 105 個,C 製 2000 個から不良 120 個.不良品は全部で 315 個で,そのうち C 製は 120 個なので $120/315\approx0.381$.生産量は2割しかないのに,不良品の4割近くは C 製です.
条件の向きを取り違えて $P(D\mid C)=0.06$ や,分子だけの $0.012$ を答える.
分母を $P(D)=0.02+0.03+0.06$ のように生産割合で重み付けせずに足す($0.06/0.11=0.55$ になる).
同様に $P(A\mid D)=90/315$,$P(B\mid D)=105/315$ を出すと,3つの事後確率の和が1になります.
参照参考書 1.2節(全確率の公式・ベイズの定理,例1.2)/WB p.2
問1.2 排反と独立
事象 $A,B$ は $0<P(A)<1$,$0<P(B)<1$ を満たすとする.次の記述のうち,正しいものを一つ選べ.
- ①
$A$ と $B$ が排反ならば,$A$ と $B$ は独立である.
- ②
$A$ と $B$ が独立ならば,$A$ と $B^c$ も独立である.
- ③
$A$ と $B$ が独立ならば,$P(A\cup B)=P(A)+P(B)$ である.
- ④
$P(A\mid B)>P(A)$ ならば,$P(B\mid A)<P(B)$ である.
- ⑤
3つの事象 $A,B,C$ がどの2つも互いに独立ならば,$P(A\cap B\cap C)=P(A)P(B)P(C)$ が成り立つ.
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正解:②
「排反」($P(A\cap B)=0$)と「独立」($P(A\cap B)=P(A)P(B)$)の定義を式で書き,各記述を定義に当てはめて確かめます.3つ以上では対ごとの独立と相互独立を区別します.
誤り.排反なら $P(A\cap B)=0$ ですが,$P(A)P(B)>0$ なので $P(A\cap B)\ne P(A)P(B)$.排反な事象は(確率が正なら)決して独立になりません.
正しい.$P(A\cap B^c)=P(A)-P(A\cap B)=P(A)-P(A)P(B)=P(A)\{1-P(B)\}=P(A)P(B^c)$.
誤り.加法定理 $P(A\cup B)=P(A)+P(B)-P(A\cap B)$ で,独立なら引く項は $P(A)P(B)>0$ です.右辺が $P(A)+P(B)$ になるのは排反のときです.
誤り.$P(A\mid B)>P(A)$ は $P(A\cap B)>P(A)P(B)$ と同値で,両辺を $P(A)$ で割ると $P(B\mid A)>P(B)$.つまり不等号の向きは同じです(「正の関連」は対称).
誤り.対ごとに独立でも相互独立とは限りません.コインを2回投げて「1回目が表」「2回目が表」「2回とも同じ面」とすると,どの2つも独立ですが,3つの積事象の確率は $1/4\ne1/8$.
「排反=独立」と感覚で結びつけて ① や ③ を選ぶ誤りが最も多いです.排反は「同時に起こらない」,独立は「一方の情報が他方の確率を変えない」で,意味がほぼ正反対です.
参照参考書 1.2節(独立性,「排反と独立は別物」「3つ以上の独立」)/WB p.2
問1.3 離散型確率変数の期待値
公正なサイコロを2回投げ,出た目をそれぞれ $X,Y$ とする.$|X-Y|$ の期待値を求めよ.(小数第3位を四捨五入し,小数第2位まで答えよ)
解答欄ア.イウ
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正解:1.94
絶対値のような非線形な関数の期待値+値の組が36通りと少ない $\to$ $|X-Y|$ の分布表を作ってから定義どおり計算します.
$|X-Y|=k$ となる組の数は,$k=0$ のとき6通り,$k\ge1$ のとき $2(6-k)$ 通り($X>Y$ と $X<Y$ の2通りずつ)です.
| $k$ | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 組の数 | 6 | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 |
$${\operatorname{E}}\bigl[|X-Y|\bigr]=\frac{0\cdot6+1\cdot10+2\cdot8+3\cdot6+4\cdot4+5\cdot2}{36}=\frac{70}{36}=1.9444\cdots.$$ よって 1.94.
${\operatorname{E}}[|X-Y|]$ を $|{\operatorname{E}}[X]-{\operatorname{E}}[Y]|=0$ とする誤り.絶対値は線形な関数ではないので,期待値の中から外に出せません.
組の数の合計が $6+10+8+6+4+2=36$ になることを確認します.答えは $0$ と $5$ の間で,差が小さい組ほど多いので $2.5$ より小さいはずです.
参照参考書 1.3節(期待値の定義)/WB p.3
問1.4 条件付き期待値と分散の分解
確率変数 $N$ は $\{1,2,3,4\}$ 上の離散一様分布に従う.$N=n$ が与えられたとき,$Y$ は試行回数 $n$,成功確率 $0.3$ の二項分布に従う.
〔1〕 $Y$ の期待値 ${\operatorname{E}}[Y]$ を求めよ.(小数第3位を四捨五入し,小数第2位まで答えよ)
解答欄ア.イウ
〔2〕 $Y$ の分散 ${\operatorname{V}}[Y]$ を求めよ.(小数第3位を四捨五入し,小数第2位まで答えよ)
解答欄エ.オカ
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正解:〔1〕0.75 〔2〕0.64
$N$ が決まってから $Y$ が決まる2段階の構造+条件付き分布が二項分布 $\to$ 繰り返し期待値の法則と分散の分解(全分散の公式)を使います.$${\operatorname{E}}[Y]={\operatorname{E}}\bigl[{\operatorname{E}}[Y\mid N]\bigr],\qquad {\operatorname{V}}[Y]={\operatorname{E}}\bigl[{\operatorname{V}}[Y\mid N]\bigr]+{\operatorname{V}}\bigl[{\operatorname{E}}[Y\mid N]\bigr].$$
$N=n$ のもとで $Y\sim\mathrm{Bin}(n,0.3)$ なので ${\operatorname{E}}[Y\mid N]=0.3N$,${\operatorname{V}}[Y\mid N]=0.3\times0.7\times N=0.21N$.$N$ は $\{1,2,3,4\}$ 上の一様分布なので$${\operatorname{E}}[N]=\frac{1+2+3+4}{4}=2.5,\qquad {\operatorname{E}}[N^2]=\frac{1+4+9+16}{4}=7.5,$$ $${\operatorname{V}}[N]=7.5-2.5^2=1.25.$$ 〔1〕${\operatorname{E}}[Y]={\operatorname{E}}[0.3N]=0.3\times2.5=$ 0.75.
〔2〕$${\operatorname{V}}[Y]={\operatorname{E}}[0.21N]+{\operatorname{V}}[0.3N]=0.21\times2.5+0.09\times1.25=0.525+0.1125=0.6375.$$ 小数第3位を四捨五入して 0.64.
第1項 $0.525$ は「$N$ を固定したときの二項分布のばらつき(の平均)」,第2項 $0.1125$ は「$N$ そのものが変わることによる平均 $0.3N$ のばらつき」です.
第2項を落として $0.525\to0.53$ と答える($N$ の変動を無視).
${\operatorname{V}}[0.3N]$ を $0.3{\operatorname{V}}[N]$ とする(定数倍は2乗で効く).
$0.6375$ は,$N$ を平均値2.5に固定したときの $2.5\times0.21=0.525$ より大きくなっているはずです(第2項は非負).
参照参考書 1.3.5項(条件付き期待値と分散の分解),第3章(条件付き分散)/WB p.3, p.16
問1.5 和と差の相関係数
確率変数 $X,Y$ について ${\operatorname{V}}[X]=1$,${\operatorname{V}}[Y]=4$,$X$ と $Y$ の相関係数が $0.5$ であるとする.$U=X+Y$,$W=X-Y$ の相関係数に最も近いものを一つ選べ.
- ①
$-0.76$
- ②
$-0.65$
- ③
$-0.43$
- ④
$0$
- ⑤
$0.43$
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正解:②
相関係数・分散が与えられ,線形結合どうしの相関を問う $\to$ まず共分散 ${\operatorname{Cov}}[X,Y]=\rho\sqrt{{\operatorname{V}}[X]{\operatorname{V}}[Y]}$ に直し,共分散の双線形性(かっこの展開)で計算します.
${\operatorname{Cov}}[X,Y]=0.5\times\sqrt{1\times4}=1$.$$\begin{aligned} {\operatorname{V}}[U]&={\operatorname{V}}[X]+{\operatorname{V}}[Y]+2{\operatorname{Cov}}[X,Y]=1+4+2=7,\\ {\operatorname{V}}[W]&={\operatorname{V}}[X]+{\operatorname{V}}[Y]-2{\operatorname{Cov}}[X,Y]=1+4-2=3,\\ {\operatorname{Cov}}[U,W]&={\operatorname{Cov}}[X+Y,X-Y]\\&={\operatorname{V}}[X]-{\operatorname{Cov}}[X,Y]+{\operatorname{Cov}}[Y,X]-{\operatorname{V}}[Y]=1-4=-3. \end{aligned}$$ したがって$$\rho_{UW}=\frac{-3}{\sqrt{7\times3}}=\frac{-3}{\sqrt{21}}\approx-0.655.$$ 最も近いのは ② の $-0.65$.
$-0.76$:計算値 $-0.655$ との差が $0.1$ 以上あり,② の方が近い.
$-0.43=-3/7$:分母を $\sqrt{{\operatorname{V}}[U]{\operatorname{V}}[W]}$ ではなく ${\operatorname{V}}[U]$ にした誤り.さらに符号を誤ると ⑤ の $0.43$ になります.
$0$:「和と差は無相関」と覚え違えた誤り.無相関になるのは ${\operatorname{V}}[X]={\operatorname{V}}[Y]$ のときだけです.
${\operatorname{Cov}}[X+Y,X-Y]$ を展開するとき,${\operatorname{Cov}}[X,Y]$ と ${\operatorname{Cov}}[Y,X]$ が打ち消し合うことを見落として $-3\pm2$ としてしまう誤り.
${\operatorname{Cov}}[X+Y,X-Y]={\operatorname{V}}[X]-{\operatorname{V}}[Y]$ は $X,Y$ の相関によらない形で,$1-4=-3$ と即座に確認できます.$|\rho_{UW}|\le1$ も確認しておきます.
参照参考書 1.3.4項(共分散と和の分散)/WB p.3
問1.6 指示変数と包除
5人の誕生月は互いに独立で,それぞれ12か月のどの月である確率も等しいとする.
〔1〕 誕生月が同じである2人の組の個数の期待値を求めよ.(小数第3位を四捨五入し,小数第2位まで答えよ)
解答欄ア.イウ
〔2〕 誕生月が同じ2人が少なくとも1組存在する確率を求めよ.(小数第3位を四捨五入し,小数第2位まで答えよ)
解答欄エ.オカ
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正解:〔1〕0.83 〔2〕0.62
〔1〕「条件を満たす組の個数」の期待値 $\to$ 組ごとの指示変数の和に分解し,期待値の線形性(独立性不要)を使います.〔2〕「少なくとも1組」$\to$ 余事象「5人の誕生月がすべて異なる」を求めます.
〔1〕5人から2人を選ぶ組は $\binom52=10$ 通り.組 $(i,j)$ の2人の誕生月が同じなら1,違えば0となる指示変数を $I_{ij}$ とすると,求める個数は $\sum I_{ij}$ です.2人の誕生月が同じ確率は,1人目の月が何であれ2人目がそれに一致する確率なので $1/12$.よって$${\operatorname{E}}\Bigl[\sum I_{ij}\Bigr]=10\times\frac1{12}=0.8333\cdots\ \to\ \textbf{0.83}.$$ 各組は独立ではありませんが(3人が同じ月なら3組が同時に1になる),期待値の計算には関係ありません.
〔2〕すべて異なる確率は,1人目は何月でもよく,2人目は残り11か月,3人目は10か月,…と考えて$$\frac{12}{12}\cdot\frac{11}{12}\cdot\frac{10}{12}\cdot\frac{9}{12}\cdot\frac{8}{12}=\frac{95040}{248832}=0.38194\cdots.$$ よって求める確率は $1-0.38194=0.61805\cdots\ \to$ 0.62.
〔1〕で組の数を $5\times4=20$(順序付き)と数え,$20/12=1.67$ とする.
〔2〕で〔1〕の期待値 $0.83$ をそのまま確率と誤解する(期待値は1を超えうる量で,確率ではない).
〔2〕の確率 $0.62$ は〔1〕の期待値 $0.83$ 以下になるはずです(マルコフの不等式 $P(\text{個数}\ge1)\le{\operatorname{E}}[\text{個数}]$).
参照参考書 1.3.2項(期待値の線形性・指示変数による分解,例1.3)/WB p.3
問1.7 条件付き確率
子どもが2人いる家庭を無作為に選ぶ.それぞれの子どもが男である確率は $1/2$ で,2人の性別は独立とする.「少なくとも1人は男である」と分かっているとき,2人とも男である確率として正しいものを一つ選べ.
- ①
$1/4$
- ②
$1/3$
- ③
$1/2$
- ④
$2/3$
- ⑤
$3/4$
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正解:②
「少なくとも1人は男」という条件+等確率の標本空間 $\to$ 標本空間を書き出し,条件で世界を絞り込みます.
2人の性別の組は(男,男),(男,女),(女,男),(女,女)の4通りで等確率です.「少なくとも1人は男」という条件で世界は最初の3通りに絞られ,そのうち「2人とも男」は1通り.よって $1/3$(②).
「1人が男と分かったので,もう1人が男である確率は $1/2$」と考えて ③ を選ぶ誤り.「どちらか(特定されていない)1人が男」という情報は,(男,女)と(女,男)の両方を残します.もし「上の子が男」と特定されていれば答えは $1/2$ になります.
定義式でも確認できます:$P(\text{2人とも男}\mid\text{少なくとも1人男})=\dfrac{1/4}{3/4}=\dfrac13$.
参照参考書 1.2.1項(条件付き確率)/WB p.2
問1.8 連続型確率変数
確率変数 $X$ の確率密度関数が,定数 $c$ を用いて$$f(x)=\begin{cases} c\,x(1-x)^2 & (0\le x\le 1)\\ 0 & (\text{それ以外})\end{cases}$$ で与えられている.
〔1〕 定数 $c$ の値として正しいものを一つ選べ.
$4$
$6$
$10$
$12$
$20$
〔2〕 $P(X>1/2)$ を求めよ.(小数第4位を四捨五入し,小数第3位まで答えよ)
解答欄ア.イウエ
〔3〕 $X$ の分散 ${\operatorname{V}}[X]$ を求めよ.(小数第3位を四捨五入し,小数第2位まで答えよ)
解答欄オ.カキ
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正解:〔1〕④ 〔2〕0.313 〔3〕0.04
未知の定数を含む密度 $\to$ 全体の積分が1になる条件で決めます.$x^{a-1}(1-x)^{b-1}$ の形はベータ分布 $\mathrm{Be}(2,3)$ の密度なので,平均・分散の公式で検算できます.
〔1〕$x(1-x)^2=x-2x^2+x^3$ を積分すると$$\int_0^1(x-2x^2+x^3)\,\mathrm{d}x=\frac12-\frac23+\frac14=\frac1{12}.$$ $c\times\frac1{12}=1$ より $c=12$(④).
〔2〕$$P(X>1/2)=12\int_{1/2}^{1}(x-2x^2+x^3)\,\mathrm{d}x=12\Bigl[\frac{x^2}2-\frac{2x^3}3+\frac{x^4}4\Bigr]_{1/2}^{1}.$$ $x=1$ での値は $\frac1{12}$,$x=\frac12$ での値は $\frac18-\frac1{12}+\frac1{64}=\frac{24-16+3}{192}=\frac{11}{192}$.よって$$P(X>1/2)=12\Bigl(\frac{16}{192}-\frac{11}{192}\Bigr)=\frac{60}{192}=0.3125\ \to\ \textbf{0.313}.$$
〔3〕${\operatorname{E}}[X]=12\int_0^1 x^2(1-x)^2\,\mathrm{d}x=12\times\frac1{30}=0.4$,${\operatorname{E}}[X^2]=12\int_0^1x^3(1-x)^2\,\mathrm{d}x=12\times\frac1{60}=0.2$.$${\operatorname{V}}[X]=0.2-0.4^2=0.04\ \to\ \textbf{0.04}.$$
〔1〕で $(1-x)^2$ の展開を誤る($1-x^2$ とするなど).
〔3〕で ${\operatorname{E}}[X^2]=0.2$ を分散と答える(${\operatorname{V}}[X]={\operatorname{E}}[X^2]-({\operatorname{E}}[X])^2$ の後半を忘れる).
$\mathrm{Be}(\alpha,\beta)$ の平均 $\frac{\alpha}{\alpha+\beta}$,分散 $\frac{\alpha\beta}{(\alpha+\beta)^2(\alpha+\beta+1)}$ に $\alpha=2,\beta=3$ を入れると $\frac25$,$\frac{6}{25\times6}=0.04$ で一致します(第6章).また平均 $0.4<0.5$ なので $P(X>1/2)<0.5$ も整合的です.
参照参考書 1.3.1項(連続型),第6章(ベータ分布)/WB p.3, p.41
問1.9 包除原理
事象 $A,B,C$ について$P(A)=0.5$,$P(B)=0.4$,$P(C)=0.3$,$P(A\cap B)=0.2$,$P(B\cap C)=0.1$,$P(C\cap A)=0.15$,$P(A\cap B\cap C)=0.05$ であるとする.
〔1〕 $A,B,C$ の少なくとも1つが起こる確率を求めよ.(小数第3位を四捨五入し,小数第2位まで答えよ)
解答欄ア.イウ
〔2〕 $A,B,C$ のうちちょうど1つだけが起こる確率を求めよ.(小数第3位を四捨五入し,小数第2位まで答えよ)
解答欄エ.オカ
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正解:〔1〕0.80 〔2〕0.45
3事象の和事象 $\to$ 包除原理.「ちょうど1つ」$\to$ ベン図の各部分が何回数えられているかを連立方程式で整理します.
〔1〕$$P(A\cup B\cup C)=(0.5+0.4+0.3)-(0.2+0.1+0.15)+0.05=1.2-0.45+0.05=0.80.$$
〔2〕ベン図の各部分について,「1つだけ」「ちょうど2つ」「3つ全部」の部分の確率をそれぞれ $e_1,e_2,e_3$ とします.$$\begin{aligned} \textstyle\sum P(A)&=e_1+2e_2+3e_3=1.2,\\ \textstyle\sum P(A\cap B)&=e_2+3e_3=0.45,\\ P(A\cap B\cap C)&=e_3=0.05. \end{aligned}$$ 下から順に解くと $e_3=0.05$,$e_2=0.45-0.15=0.30$,$e_1=1.2-0.60-0.15=0.45$.よって 0.45.
〔1〕で最後の $+P(A\cap B\cap C)$ を忘れて $0.75$ とする.
〔2〕で「ちょうど2つ」を $\sum P(A\cap B)=0.45$ としてしまう(3つ全部の部分を3回含んでいる).
$e_1+e_2+e_3=0.45+0.30+0.05=0.80$ は〔1〕と一致します.公式 $P(\text{ちょうど1つ})=\sum P(A)-2\sum P(A\cap B)+3P(A\cap B\cap C)=1.2-0.9+0.15$ でも同じです.
参照参考書 1.1.3項(包除原理)/WB p.1
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